
FXで「勝てるようになるかどうか」は、利確にかかっているといっても過言ではありません。
なぜなら、どれだけ良いエントリーポイントを見つけても、利確を誤れば意味がないからです。
しかし、多くの初心者が利確のタイミングに悩み、含み益を取り逃がしたり、逆行で損失になったりします。
この記事では、初心者の視点に立って、FXでの利確の基本から実践テクニック、心理的対策まで徹底解説します。
目次
1. 利確とは?損切りとの違いを明確に
まず「利確」とは、含み益が出ているポジションを決済して利益を確定する行為です。
対して「損切り」は、含み損が出た状態で決済し、損失を最小限にとどめる行為。
✅ 利確の目的は「利益を守ること」
✅ 損切りの目的は「資金を守ること」
この2つを明確に分けたうえで、利確の精度を上げていくことが、FXで生き残るための第一歩です。
2. 利確タイミングが難しい3つの理由【初心者のつまずきポイント】

① 欲との戦いに負ける
含み益が乗ってくると、「もう少しで◯万円…」と利益に対する欲が暴走しがちです。
→結果、相場が反転して利確タイミングを逃します。
自分は大丈夫と思っても実際に含み益が出始めると人は欲が膨らんでいきます。
② 損失回避バイアスで早すぎる利確
「利益が出ているうちに早く逃げたい!」という心理から、小さく利確しすぎるのも初心者に多いパターンです。
→トータルでは損切りの額の方が大きくなり、損益がマイナスに。
これもあるあるです。含み損から含み益になった瞬間や含み益が少し少なくなった時に行なってしまいます。
③ 判断基準があいまい
「そろそろ止まりそう」「ニュースが出たから」など、根拠の薄い勘で決済してしまうこともあります。
これは経験値が必要になってきますので最初の方は仕方ないですが、しっかりと何がダメだったかなどの振り返りは必ず必要です。
3. 利確の正しい判断軸|初心者はこの3つだけ守ればOK

初心者は、以下の3軸で利確を判断すると失敗が減ります。
◆【1】リスクリワード比(RR比)を基準にする
たとえば:
- 損切り幅:20pips
- 利確目標:40pips
→ この場合はRR比=1:2
✅ ポイント:トレード前に「損切り」と「利確」の位置をセットで考える
RR比を一定に保てば、勝率50%未満でも利益が残るトレードが可能になります。
◆【2】チャートの節目(テクニカル)で利確ポイントを探す
- 直近高値・安値
- 移動平均線(MA20, MA50など)
- レンジの上限・下限
- フィボナッチの反発ゾーン
- ラウンドナンバー(例:1.2000, 150.00など)
✅ 例:「ドル円が149.70まで上昇→150.00は心理的節目 → 利確を検討」
◆【3】時間軸に沿った利確判断
- スキャルピング:5〜15分で完結
- デイトレード:数時間〜当日中
- スイングトレード:数日〜数週間
✅ 自分のスタイルと合わない利確タイミングはリスク
(例:スキャルピングなのに2時間持ち続ける → リスクが膨らむ)
4. トレードタイプ別|利確の「型」をマスターしよう
【A】スキャルピングの利確ルール
- 利幅:5〜20pips
- 根拠:ローソク足パターン、短期移動平均のクロス
- 目安:スプレッドを加味して確実に抜ける範囲で
👉 一瞬の値動きで判断するため、利確指値を最初に入れるのが鉄則。
【B】デイトレードの利確ルール
- 利幅:20〜100pips
- 根拠:1時間足〜4時間足のチャートパターン、レンジブレイク
- 目安:エントリー前に利確・損切りの幅を明確にしておく
👉 トレンドが出たときは「伸ばす勇気」も大切。
👉 途中で分割利確して一部利益を確保するのも有効。
【C】スイングトレードの利確ルール
- 利幅:100pips以上
- 根拠:日足・週足のサポレジ、長期トレンドライン、マクロ経済状況
- 目安:時間をかけて伸ばす分、分割利確やトレーリングストップの活用が効果的。
5. 利確の精度を高める5つの実践テクニック
✅ テクニカルゾーンで「逆指値」利確
レジスタンス付近に到達したら、反転リスクを見てすぐ決済。もしくは逆指値を置いておくことで、利益を守りながら最大化できます。
トレードを行なっていくと分かると思いますが、この価格は超えないというポイントはよくでてきます。
✅ 分割利確(半分利益確定)
たとえば、目標の50pipsのうち、30pipsで半分を利確し、残りは伸ばす戦略。
👉 利益を確保しつつ、「もっと伸びるかも」のチャンスも残せます。
分割利確はかなり有効です。相場はどう動くか誰もわかりません。目標の利益を取り切りたい気持ちは分かりますがリスクを減らす要素になるのでおすすめします。
✅ トレーリングストップの活用
一定の含み益が出たら、損切りラインを建値やそれ以上に移動。
→ 利益を守りつつ、損失ゼロでトレード終了も可能。
大事なことは資金をなくさない事です。たとえ損失ゼロ利益ゼロになったとしても相場は基本的にいつでも動いています。
チャンスはいつでもありますので資金をなくさないという意識を持ってトレードしていきましょう。
✅ 通貨ペアごとのボラティリティを把握
- USD/JPY:比較的安定
- GBP/JPY:値動き大きめ(利確幅も広めに)
- EUR/USD:ニュースの影響を受けやすい
👉 通貨ペアごとに「利確しやすい動きのパターン」があるので、検証が必要です。
✅ 利確直後の「後悔」を乗り越える思考法
「もっと伸びたのに…」と感じても、それは“たまたま”です。
→ 「自分のルール通りに動けたか?」を軸に自分を褒めてください。
利確直後に伸びる事もありますし利確して良かったと思う事もあると思います。
利確したらチャートが気になる気持ちもあると思いますがチャートを見ない事も一つの手です。
6. こんなときどうする?利確に関するQ&A
Q. ニュース発表前に含み益が出ているけどどうすれば?
A. 基本は「利確して逃げる」が安全です。急変動で利益を飛ばすリスクがあるため、手堅く利益を確定させる判断が無難。
Q. チャートが横ばいで伸び悩んでるけど利確すべき?
A. 自分の想定と違う動きをした時点で利確・撤退するのがベター。
その場で悩むなら、「計画通りの動きではない=撤退」と決めておく。
7. 利確の判断力を鍛える習慣
- トレード日誌をつける(利確理由を明記)
- チャートをスクショして「利確の根拠」を検証
- デモトレードで「利確ポイントだけ練習」する
- 利益を逃した時の心理状態を書き出して整理する
👉 利確は“練習”で確実に上達します。焦らず経験を積みましょう。
まとめ|利確こそ「勝ち続ける技術」
FXにおける利確は、単なる決済ではなく“戦略”です。
勝ち続けているトレーダーは、利確ポイントに明確な根拠とルールを持っています。
初心者こそ、以下のポイントを意識しましょう。
- ✅ 利確はトレード前に計画する
- ✅ 感情ではなく、根拠とルールで判断する
- ✅ 分割利確・トレーリングを活用する
- ✅ 利確後の反省と記録が上達の鍵
この記事が、あなたの利確精度を引き上げ、FXトレードの安定に繋がることを願っています。