
FX投資をしていると、「含み益(ふくみえき)」という言葉をよく耳にします。
でも、含み益があるからといって、それがすぐに使えるお金になるわけではありません。
では、含み益とは何なのか?なぜ「利益ではない」と言われるのか?
今回は、具体例や図を使いながら、含み益について分かりやすく解説します!
目次
1. 含み益とは何か?
簡単にいうと?
含み益とは、「今持っている資産の価値が上がった状態」のことを指します。
例えば、あなたが1ドル=100円のときに1,000ドルを買ったとします。しばらくして、円安が進み、1ドル=110円になりました。
この時、もしドルを円に戻せば、1,000ドル × 110円 = 110,000円になり、最初の投資額100,000円との差額10,000円が利益になります。
でも、まだドルを持ち続けているだけで、実際には円に戻していません。この10,000円は「あるように見える」だけで、まだ使えるお金ではありません。
この「売らずに持っている間の利益」のことを「含み益」といいます。
具体的な例
状態 | 為替レート | 資産価値 | 利益 |
---|---|---|---|
ドル購入 | 1ドル=100円 | 100,000円 | 0円 |
円安進行 | 1ドル=110円 | 110,000円 | 10,000円(含み益) |
ドル売却 | 1ドル=110円 | 110,000円 | 10,000円(確定利益) |
このように、為替レートが上がっている間は「含み益」ですが、実際に売ったときに初めて「確定利益」になります。
2. 含み益が利益ではない理由
「含み益=利益」ではない理由は、まだ確定していないからです。
例えば、あなたがゲームのアイテムを持っているとします。
そのアイテムが人気になり、交換できる価値が高くなったとしましょう。でも、それを本当に売ってゲーム内の通貨に変えない限り、その価値は「ただの数字」にすぎません。
同じように、FXでもドルの価値が上がっても、それを円に戻さなければ利益は確定しません。
もし、その後に円高になってしまったら、せっかくの含み益も消えてしまうかもしれません。
3. 含み益に潜むリスク

「含み益があるから安心!」と思っていると、思わぬ落とし穴にハマることがあります。
① 為替の変動リスク
為替レートは常に変動します。今は含み益があっても、急に円高になることもあります。売るタイミングを間違えると、含み益が一瞬で消えてしまう可能性があります。
特にハイレバレッジの場合は含み益の変動も大きくなるので注意が必要になってきます。
【実例】
- 1ドル=100円のときに1,000ドルを購入。
- 1ドル=110円になったので「もっと上がるかも」と思い売らずに持っていた。
- その後、1ドル=95円に下落。
- 含み益どころか、5,000円の損失になってしまった。
② スワップポイントの影響
FXにはスワップポイントと呼ばれる金利差があり、長期間ポジションを持ち続けると、逆に手数料がかかることもあります。含み益があっても、手数料によって利益が減ることもあるのです。
ドル円でいえば、ロング(買い注文)ではいっている場合はプラススワップで含み益は増えていきますが、ショート(売り注文)の場合はマイナススワップで含み益もへっていきます。
③ 心理的な落とし穴
含み益があると、「もっと上がるかもしれない」と欲張って売るタイミングを逃してしまうことがあります。
逆に、急に下がって焦って売ってしまい、後で後悔することもあります。
この心理的な部分がとても難しいです。人間ですので色々な感情がトレードを行なっていればでてきます。そこを改善するためにはルールを決めルール通りにトレードを行なっていく事がとても重要になります。
4. 本当の利益とは?
では、「本当の利益」とは何でしょうか?
それは、「実際に売って手にしたお金」のことです。
例えば、あなたがゲームのアイテムを高値で売り、ゲーム内通貨を手に入れたとします。この時点で、あなたは「利益を確定」したことになります。同じように、FXでもドルを円に戻したときに初めて利益が確定します。
利益の種類 | 例 | すぐ使える? |
含み益 | 為替変動での評価額増加 | ✖(売るまで使えない) |
売却益 | ドルを円に戻した利益 | ○(手元に入る) |
スワップポイント | 金利差による利益 | ○(受け取れる) |
5. 含み益と上手に付き合う方法
含み益があると「儲かった!」と思いがちですが、大事なのは冷静に考えることです。
① 売るタイミングを決める
「このレートになったら売る」とルールを決めておくと、感情に左右されずに行動できます。
② 損切りのルールを決める
含み益だけでなく、損失を最小限に抑えるために「このレートまで下がったら損切りする」と決めておくことも重要です。
③ レバレッジをかけすぎない
FXではレバレッジをかけることで大きな取引ができますが、リスクも増えます。含み益が増える一方で、含み損も一気に膨らむ可能性があるため、無理のない範囲で取引しましょう。
まとめ
含み益は、あくまでも「評価上の利益」であり、実際に手に入るお金ではありません。
為替レートが変動すれば、含み益は増えることもあれば減ることもありますし、場合によっては含み損に転じることもあります。
本当の利益を得るためには、「確定利益を意識すること」が重要です。
売るタイミングをしっかり決め、損切りのルールを設けることで、リスクを抑えながら賢く取引を進めましょう。
FXでは、含み益に惑わされず、冷静に状況を判断する力が求められます。しっかりと知識を身につけ、長期的に安定した利益を目指しましょう!